マック・デマルコの怠惰な智恵
怠惰は非常な重労働であると証明するマック・デマルコから、人生のアドバイス
- 写真: Rebecca Storm

マック・デマルコ(Mac DeMarco)は、イージー ゴーイングなパラドックスの中で暮らしている。彼の音楽は怠惰なロマンティシズムで知られているが、彼のスケジュールは、曲作り、ツアー、その他ミュージシャンのライフスタイルに付随するあらゆることで埋め尽くされている。彼が歩む道のりは、若さの至福であると同時に疲労と倦怠を伴う。だが、それらすべてを気楽に見せられる謙虚な要領を、マックは持ち合わせている。自宅のあるロサンゼルスのエコー・パークにある自宅のバンガローで、サインをしながら、マックは次から次へと智恵を披露する。タバコ、サンドイッチ、マイケル・ジャクソンについて...。

タバコについて
俺は「子供たちのお手本」になる必要は感じないけど、どちらにせよ、そういう立場になってしまった。だから、お行儀良くしないといけない。例えば、タバコを吸う冗談とか、そんな類のことね。確かに、俺はタバコの曲を書いた。タバコも吸う。中毒だ。それは俺の選択だ。自分で選んだことだ。でも、別にタバコのセールスマンじゃない。要するに俺が言いたいのは、「おまえたち、タバコなんて吸うな。愛してるよ! タバコは肺も肌もボロボロにするんだぜ」

「先輩」について
ドゥービー・ブラザーズ(Doobie Brothers)のマイケル・マクドナルド(Michael McDonald)と昼飯を食いに行ったんだ。俺より歳上で、とても優しい男だよ。ゴールドのパイプを持ってて、濃いブルーの目をしてる。すごく楽しかった。これからも何度か会えるといいね。俺は先輩のそばにいたいんだ。
歳をとることについて
ドゥービー・ブラザーズ(Doobie Brothers)のマイケル・マクドナルド(Michael McDonald)と昼飯を食いに行ったんだ。俺より歳上で、とても優しい男だよ。ゴールドのパイプを持ってて、濃いブルーの目をしてる。すごく楽しかった。これからも何度か会えるといいね。俺は先輩のそばにいたいんだ。
歳をとることについて
うんざりするけど、そんなこと、忘れたっていいのさ。


À propos d’Internet
ピーター・パン的な戯言さ。そうだろ? 違う? ダメだ。永遠の若さなんてあったら、とんでもないことになるよ。しばらくはいいだろうけど。一息つくのはいいさ。50年ぐらいずっと25歳のままとかね。だけど、そのうち、嫌になる。想像してみろよ、俺にその能力があって、キエラがすごく歳をとる。俺は、ばあさんみたいなガールフレンドと一緒にいるのか?
サンドイッチについて
普段はあまり話さないんだけど、情報を収集してる世界中のサンドイッチ コレクションがあるんだ。俺が多大なる尊敬を払って、また食べたいと思っているサンドイッチ。先ず、ベルリンのドネル ケバブ。モントリオールのスモーク ミート サンドイッチと似てるけど、小さいアルファベット形のパスタが入ったスープと厚切りのコーンビーフが付いて来るんだ。ピクルスが載ってて、クリームチーズに大きな塩味のベーグル、それとスパイスの利いたマスタード。今まで食べた中で最高の食べ物のひとつだな。24時間営業なんだ。その通りには、塩味のベーグルを売ってる店がふたつある。左の店じゃなくて右の店へ行くんだ。
どうしてなのかよく分からないけど、そっちが最初に行った店だから、忠誠を尽くしてるんだ。次は、ブラジルのサンドイッチ。たまらないほど好きだけど、名前は知らないんだ。じっくりローストて裂いた豚の肩肉がバンに載ってて、その上にパイナップルとチーズ。それから、すごくスパイシーなペッパーの脂っぽいソースがかけてある。人生で手にしうる最高のもののひとつだよ。その店には、チキンのドラムスティックもあるんだ。乳脂肪たっぷりの牛乳に浸して、衣をつけて、たっぷりの油で揚げてある。サンドイッチじゃないけど、これも美味いよ。フィラデルフィアのチーズ ステーキも好きだね。もちろんフィラデルフィアにある。モントリオールのスモーク ミートも大好きだ。それから、ニューヨークのブルックリンにあるゴッドファーザー サンドイッチ。あらゆる種類の肉とチーズがあって、たまらないサンドイッチだよ。

自分のファンであることについて
「Old Dog」は、5月5日にリリースされる新しいアルバムの中で、俺が好きな曲。今までに5枚ほどアルバムをリリースしてるけど、話題になるのは4曲だけだぜ。信じられないよ。「Rock and Roll Nightclub」に入ってる「One More Tear to Cry」は名曲だと思うんだけどね。ジョーが歌詞を手伝ってくれたんだ。間違いなく、ほとんど誰も気にかけてくれない曲なんだ。
将来、ファッションのラインを持つ可能性について
普通の人のための丈夫な服だろうな。長持ちする服。ユニセックス。着心地が良くて、厚手で、熱を逃がして、だけど寒いときでも十分暖かい。しっかりした服だな。正直言って、分からないけどな。そういうの、好きじゃないんだ。ファッションなんていらないし。ファッションならタイラー・ザ・クリエイター(Tyler the Creator)がやってる。あいつは純粋にファッションが好きなんだ。でも、俺がやろうとしたら、若い子にくたばれ!って言われるだろうな。そりゃそうだよ、全く興味がないんだから。

その他のバックアップ計画について
店を持つ。ほら、ブリキのマグカップ、タイル、手描きのタイルとか。そういうものなら大丈夫だ。太り過ぎて、ツアーに出かけられないほどしんどくなったら、多分そうする。それか、レコーディング スタジオを開く。収入の当てにするには、多分それがいちばん楽な方法だな。でも、もしそれが上手くいかなかったら、次はイタリアンレストラン。みんな、俺のことをマックスって呼ぶんだ。チェックのテーブル クロスにキャンドル、本物のイタリアン人のシェフとウェイターで、イタリアン アメリカンのレストランだ。サンドイッチとミートボール サブマリン サンドイッチ。それか、本当は、サンドイッチェリアがいいね。世界中の有名なサンドイッチが手軽に食べられる場所にするんだ。そのうち大きくなって、もっと人気が出て、フランチャイズにして世界にチェーン店を展開するんだ。そしたら、俺も、いつでもどこでも、大好きなサンドイッチを食える。
ファンの考えていることについて
俺のことを悪いヤツだとは絶対に思ってほしくないけど、音楽とか何か作り出したものを公表する場合、世界に向けてリリースしたら、それはもう自分のものじゃない。だから、俺がやってきたみたいに、君が自分のイメージで同じことをしたら、それはもう君のものじゃないんだよ。

誰か違う人の人生を生きることについて
マイケル・ジャクソンはすごく面白そうだし、あれぼど音楽を作るのがうまかったら最高だよ。だから、マイケル・ジャクソンか、イエス キリストか、スティーブ・ジョブズ。
将来について
今年、27歳になるんだ! ロックスターが死ぬ歳さ。若い子たちに言わせると、俺が時々白いライターを使うのは、27歳で死ぬ印なんだそうだ。どうやら、27歳で死んだやつらは、みんなポケットに白いライターが入ってたらしいんだな。だからまあ、俺は歳をとって、あと数ヶ月で父親になるし、すごく楽しみにしてるよ。他に何があったかな? そうだ、明日、白いライターを手に入れようと思ってる。そして、ついに俺のタマを取ってもらう(笑)。
- 写真: Rebecca Storm